生成AIで書いた記事がインデックスされない時に見直したいこと
「生成AIを使えばコラム記事なんて数分で書けるし、1日10記事くらい投稿すれば、短期間で最強のWebサイトを作れるんじゃないだろうか?」
インハウスマーケターとして、自社サイトの記事を書いている方なら、誰もが一度はこんなことを考えたことがあるのではないでしょうか?
私自身、同じように考え、生成AIがある程度品質の良い記事を書けるようになったタイミングで、実際に検証してみたことがあります。
1日10記事は、編集や投稿作業を含めると1人だとけっこうキツイので、頑張って5記事程度でしたが、短期間で200記事程度の記事を量産しました。
結果、多少のアクセス数獲得には至りましたが、サイト内の記事のかなりの部分が「インデックスされない」という問題に直面しました。
今回は、そんな失敗談をもとにした話です。
目次
生成AIの普及によって「記事を書くこと」は簡単になった

ChatGPTが出てきたばかりの頃は、「生成AIなんかで高品質な記事を書けるわけがない」と思っていました。
ところが、驚くほどのスピードで生成AIの分野は進化し、今では、ぱっと見では見分けがつかないほどの文章を作り出すことが可能になっています。
その結果、それまではライターに外注して月2本程度を投稿していた企業も、苦しみながらテーマを考えていた企業のWeb担当者も、片手間で好きなだけ記事を量産できるようになりました。
「ライターの仕事はなくなる」なんて言われ出したのもこの頃で、実際に、それまで外注していた記事作成を内製化した企業も多いはずです。
これだけ聞くと、「はい、めでたしめでたし」という話になりますが、ちょっと立ち止まってみてください。
それは、「(それまで大変だったことが)自分にとって簡単になった」=「みんなにとっても簡単になった」ということです。
そして、今の世の中では、「みんなにとって簡単」=「希少性が低下する」という方程式があります。
つまり、みんなが簡単にできるようになったので、みんなが同じことをしてしまう。結果的に、価値が減少し始めているというのが、今のコンテンツ・マーケティング業界の問題点です。
記事を書いても書いても、アクセス流入が増えない理由

生成AIを使って記事を量産している企業様の中には、「記事を書いても書いてもアクセスがちっとも増えないんだけど」といった悩みを抱えているケースもあります。
アクセス流入が増えない原因は複合的なこともあるので、一概に「これが原因」と言えないこともあります。
まず前提として、
時代的なものもあります。
【モデル崩壊とSEO】AIが自分の「言葉」を食べて自滅する日
上記記事でも書きましたが、生成AIや「AI Overviews」などの登場によって、自然検索でのクリック率(CTR)は減少しています。
そのため、これらの技術が普及する前とは、状況が変わっています。
また、他の理由としては、「需要のない記事を書いてしまっている」可能性も考えられます。
記事は、検索されて、クリックされてはじめて読まれます。そのため、検索されない(検索需要がない)記事を書いてしまうと、どれだけたくさんの記事を書いても読まれないという事態になってしまいます。
この記事で触れるメインテーマは「インデックスされていない」という問題です。
インデックスとは、簡単に言うと、「検索エンジンのデータベースに登録」されることを指します。
公開した記事は、データベースに登録され、検索キーワードに応じて表示される仕様になっています。
インデックスされていない=データベースに登録されていない状態になるので、検索されても表示されないということを意味します。
つまり、インデックスされない限り、どれだけ大量に記事を書いても自然検索からの流入は期待できません。
生成AIで書いた記事がインデックスされないときは「独自性」があるかを見直す

生成AIで書いた記事がインデックスされない場合、見直したいポイントのひとつが内容に「独自性」があるかどうかです。
まず注意点としては、生成AIで書いた記事全てがインデックスされないわけではありません。
私自身の検証でも、生成AIが書いた記事でも問題なくインデックスされ、検索からの流入を多く獲得したものもありました。
ポイントは、独自性があるかどうかです。
Google公式のHow to read the Indexing Report でも、生成AIで作成されたコンテンツとインデックスについて、John Mueller氏とMartin Splitt氏が言及しています。
Sometimes that opens up some ideas for areas where you can improve, where maybe if most of your website is AI generated and it worked for a while, it might be that people look at this AI generated site and they’re like, well, I can tell this is AI generated.
日本語訳:たとえばサイトの大部分がAIで生成されていて、しばらくはうまくいっていたとしても、ユーザーから見れば「これはAIで生成されたものだと分かる」と感じることもあるでしょう。
続けてJohn Mueller氏は、次のように述べています。
There’s nothing unique or valuable that is available here for me. That’s not to say that all AI generated content is bad, but sometimes you just run across websites where you’re like, anyone could have written this. This tells me nothing.
日本語訳:ここには独自性のあるものや、私にとって価値のあるものは何もない。だからといって、AIが作成したコンテンツが全て悪いわけではありません。しかし時には、「これなら誰でも書ける内容だ。ここから得られるものがない」と感じるWebサイトもあります。
これに対するMartin Splitt氏の発言です。
Yeah, that’s true. And I think what makes this difficult is not only the fact that obviously the way you wrote it is the way you thought is best, and that’s why you think it’s high quality, of course.So that’s really, really hard to step out of your own perspective. But sometimes it’s also there’s so much other stuff that is just as good. So why would we add it to the index. And then that can tell you, like maybe this content isn’t as valuable as I thought it is because other people are covering the same thing.
日本語訳:自分ではベストだと思っているため、自分の視点から一歩引いてコンテンツについて考えてみるのは本当に難しいことです。しかし、同じくらい良いコンテンツがすでにたくさん存在する場合、「なぜそれをインデックスに追加する必要があるのか」という話になります。
日本語訳:つまり、他の人と同じような内容を扱っているなら、「自分が思っていたほど、このコンテンツには価値がないかもしれない」と考えるきっかけになるということです。
上記発言の引用元:How to read the Indexing Report
Google Search Centralのウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンスでも、生成AIコンテンツについて解説されています。
生成 AI は、あるトピックを調査したり、オリジナル コンテンツに構造化データを追加したりする際に特に便利です。しかし、生成 AI ツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すると、大量生成されたコンテンツの不正使用に関する Google のスパムポリシーに違反してしまう可能性があります。
参考:ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス
コンテンツの独自性については、下記記事もあわせてご覧ください。
【AI時代のSEO】生成AIに記事を丸投げしてはいけない理由
Search Consoleで自社の記事を確認してみる
継続的に自社の記事を書く際には、アクセス流入が増加しているかと並行して、公開した記事がインデックスされているかをフォローしていくことが大事です。
チェック方法は、
- タイトルなどを検索フォームに入れて検索結果を確認する
- 「site:ドメイン」で検索する(ドメイン内でインデックスされている記事が表示される)
などがありますが、同じインデックスされていないという状態でも、ステータスによって対応方法が変わるので、サーチコンソールでチェックするのが効果的です。
サーチコンソールのメニュー内にある「ページ(ページのインデックス登録)」から、ステータスを確認することができます。
ステータスの一つである「検出 – インデックス未登録」の対処方法については、下記記事をご覧ください。
新規公開ページが「検出-インデックス未登録」のままの時にチェックすべき内部リンクの作り方
美しい文章よりも、生きた文章を書くことが大事

「独自性のある記事を書きましょう」と言われても、独自性とは何なのか?と思う方もいるはずです。
英語圏では”unique”という言葉が使われることが多いです。
他の人と違うことは、当事者にしてみると、時には引け目を感じるケースもあります。
子供の頃、学校でのこんな場面を思い出してみてください。
「音楽祭で歌う曲を多数決で決めたいと思います」
「生徒会長を多数決で決めたいと思います」
多くの方が、「自分がどう思うか?」よりも、「みんながどう思うか?」を、一度くらいは考えたことがあるのではないでしょうか。
たった一人だけ、ジョン・レノンの『Imagine』を歌いたいと手を挙げたクラスメイトがいました。
私の子ども時代の話です。
音楽祭でどの曲を歌うかを決めるとき、最終的に候補となった5曲の中から、多数決で選ぶことになったのですが、ジョン・レノンの『Imagine』が良いと挙手したのは、クラスでたった一人だけでした。
私が何年もたった今でもこの出来事を覚えているのは、私も本当は『Imagine』が良いと思っていて、でもみんなの目を気にして、手を挙げることができなかったからです。
結局、私はみんなが手を挙げている曲に、遅れて手を挙げました。
私の中で、そのクラスメイトは”unique”でした。
「天邪鬼になるべき」ということではありません。
他の人がしたことのない経験、「そんな考えあったんだ」と言われるような考え、今まで出会った素敵な人、失敗したこと…
それらは全て、”unique”であるということです。
例えば、この記事の独自性は思い出です。
生成AIによって書かれた記事をインデックスさせる方法や、John Mueller氏の発言を引用することは、ちょっと調べれば世界中の誰でもできます。
でも、ジョン・レノンの『Imagine』と学生時代のクラスメイトと、生成AIとインデックスをつなげられる人間は、世界でただ一人、私だけです。
効率的に記事書くために生成AIは使うべきだが、独自性は自身で追加する
この記事は、「独自性のない記事を生成AIで量産しても効果がない」といった主旨の記事ですが、生成AIの使用そのものを否定するものではありません。
今の時代、生成AIの活用を否定することは、時代の流れに逆行するのに等しいです。
生成AIを活用すれば、コンテンツを生み出すスピードは圧倒的に早くなります。調査に活用すれば、より良いものも生み出せるようになります。
大事なのは使い方です。
例えば、調査や構成などは生成AIに任せ、独自性を生み出す体験談や考え方は自分で用意しましょう。
生成AIを使って記事を書いても、そこに独自性があるのなら、検索エンジンにも読者にも評価されるコンテンツを作ることは可能です。
バイテックでは、「せっかく書いた記事がインデックスされない」「新規公開したページが検索結果に出ない」といったご相談もお受けしております。ぜひお気軽にご連絡ください。
